中国製「山寨」携帯を輸入禁止へ

情報によるとインド政府は先日、IMEI 識別番号(端末の識別番号で、携帯電話やデータ通信カード一台ごとが持つ固有の番号)を持たないあるいは不正の番号が付与されている携帯電話の輸入禁止を決定した。また、すでに輸入済みのこうした山寨携帯に対しても GSM サービスを提供しないよう、各通信キャリアに通達を発している。

中国山寨携帯は、殆どが IMEI 番号を持たないか不正の番号が付与された製品であり、こうした携帯端末は6月30日以降、インドで使用不可能となっている。インド通信情報技術省の予想によると、インド国内には約2,500万人の「クローン携帯電話」ユーザーが存在している。

調査によると、深センのクローン携帯電話の年間生産量は8,000万台以上に達し、その約45%が海外市場に出荷されている。インドは同端末の海外最大の市場である。Indian Cellular Association の予測によると、インドが毎月中国から輸入する携帯電話400万~500万台のうち、約30%が山寨携帯だという。

インドは中国製山寨携帯の輸入禁止を発表した初めての国となったが、今後は他の国や地域で同様の動きが広がる可能性もあるだろう。ただし、新興国家の低所得者層にとってこうした山寨携帯は携帯電話を保有するきっかけにつながっていた。一般的に大手メーカーの携帯端末は低価格品でも1万円程度だが、クローン携帯であれば4,000~5,000円でより高機能な端末の購入が可能である。

新興市場では携帯電話ユーザー数の拡大が続いているが、現在の成長を牽引しているのは主に低価格端末ユーザーの増加である。山寨携帯が閉め出されるのであれば、こうした低価格品を一体誰が供給するのか、という問題に発展するという指摘もある。

Author: Lei

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